巨人戦の放映権をケーブルTV局に売った広島カープの思惑
首位攻防の阪神戦に3連勝。勇躍、広島に乗り込んだ巨人がエースの前田健太と激突する試合である。21日のナイター中継を楽しみにしていた多くのG党は、スポーツ紙の放送予定を見て目が点になったのではないか。
日刊スポーツの「今日のプロ野球」の欄には、ニッポン放送とTBSラジオのラジオ2局が載っているのみ。テレビでは民放地上波やBS放送はもちろん、プロ野球の全試合をカバーしてくれるはずのCS放送でも中継がなかったのだ。
「異例のことです」と、民放局の関係者がこう続ける。
「知り合いのスポーツ紙記者に『巨人戦はついにCS放送からも見放されたの?』と聞かれましたが、そういうことではありません。この日の広島-巨人戦は『J:COMテレビ』を中心としたケーブルテレビ各局が独占生中継したためです。北海道から九州まで1300万世帯以上が視聴可能とはいえ、J:COMなどケーブルテレビに加入していなければ、ラジオを聞くか午後10時55分から録画放送したCSを見るしかなかった。ガッカリした巨人ファンは多かったでしょうね」