もう視線は海外 清宮幸太郎「2年後メジャー行き」の現実度
「早実中学時代は英語部に所属。父の勧めで米国へホームステイにも行った。それまでラグビーもやっていた清宮が小学校4年で野球一本に絞った際も、所属チームで迷う清宮に克幸氏が『世界を目指せ』とアドバイスして、世界大会のあるリトルリーグを選んだそうですからね。清宮と父の目は間違いなく世界、メジャーに向いています」(前出のスポーツライター)
東京の北砂リトルに進み、中学1年時にリトルリーグの世界選手権に出場。66回を数える同大会で過去最長となる310フィート(約94メートル)の特大弾を放ち、米国のメディアに「和製ベーブ・ルース」と名付けられた。清宮の名前は米球界でも広く知られ、その才能と今夏の大フィーバーは国際担当スカウトを通じてメジャーの各球団に伝わっている。順調に成長すれば、再来年には本気で清宮獲得に乗り出してくるはずである。
「メジャーは13年から海外アマ選手の獲得に際して各球団に『出生証明書』の提出を義務付けるようになった。提出期限はその年の5月までだから、日本では〈夏の甲子園大会終了までプロとの接触を禁じる『日本学生野球憲章』に縛られる日本の球児のメジャー挑戦の道が閉ざされた〉と報じられているが、そんなことはない。メジャーのドラフトは毎年6月。高校卒業と同時のメジャー入りはムリでも、数カ月待てば米国のドラフトで指名されたルーキーと同じ立場に立てる」(米球界関係者)
2年後に清宮が出す結論によっては、その後の高校球児の進路に重大な影響を与えるのは間違いない。清宮が「日本球界の宝」ではなく「世界の宝」を目指せば、プロ野球はかつてない危機を迎えることになる。