横浜は来春全国制覇を狙える
プロ野球のセ・リーグは、ヤクルトがリーグ優勝を決めた。立役者は「トリプル3」が確実な山田。履正社時代は今のような長打力こそなかったものの、芯に当てるミート技術と次の塁を狙う積極的な走塁が光っていた。当時は遊撃手。同じポジションでは、光星学院時代の坂本(巨人)も覚えているが、2人はスイングの軌道が大きく違う。坂本は当時からアッパースイングで、今もあまり変わっていない。山田は高校時代から水平に近く、それが打撃成績の差(2日現在、山田.328、37本塁打、坂本.269、12本塁打)になっているのではないか。
今季からヤクルトにFA加入した横浜OBの成瀬が優勝の輪に加わっていないのが残念だ。3勝8敗で二軍生活が続く。持ち前のコントロールもスピードもなくては苦しい。全盛期にはボール半分を出し入れできた制球力が影を潜め、今季はアバウトになっていた。いい時は135キロ前後だった直球は130キロほど。フォークのような伝家の宝刀があるわけでもない。契約をあと2年残しているが、制球力と球威の2点を16勝1敗だった07年に近い状態に戻さない限り、復活は厳しいと言わざるを得ない。