巨人福田の賭博で大揺れ 問われるプロ球界の体質と選手教育
1人や2人ではない。巨人の福田聡志(32)が野球賭博に関与していた問題で球界は大揺れだが、思慮が足りないというか、世間知らずの選手は球界にゴマンといる。
そもそも今の選手は、1970年前後に起きた黒い霧事件なんて「はあ?」ってなもんだろう。暴力団が絡んだ、この大掛かりな八百長事件により、多くの選手は永久追放などの厳罰が下された。球界最大の汚点の歴史を知らないから、例えば、セ・パの球団を渡り歩いたある大物OBは「俺のバックには〇〇組がついている」とすごんだり、「俺は××会の幹部と仲がいい」と吹聴しているやからもいる。
あるテレビ関係者は数年前、球界OBに「ついてこい」と言われ、指定暴力団の組長の誕生日を祝う会に出た。そこの高級料亭で受付をやっていたのは、在京球団の主砲と在阪球団の主砲。2人が並んで立っていたので「ここの組員か?」とビックリしたそうだ。
プロ野球界は黒い霧事件をきっかけに、暴力団との縁を切ったといわれてきた。92年の暴力団対策法の施行により、社会全体で排除運動が高まり、組織から抜ける組員が増えた。それに伴って上納金や収入は減り、昔以上に甲子園大会やプロ野球賭博は大きな資金源になっているのだ。