また老舗が営業終了 ゴルファーは愛着コース奪われる時代へ
また今年3月には、スカイウェイカントリー倶楽部(千葉)が民事再生法の適用を申請し、事実上倒産した。預託金の返却ができないため、大手ゴルフ場運営会社とスポンサー契約を結んだ。
これに対し、個人を中心とした会員たちは「メンバーが予約を取りづらくなる」「年会費が上がる」「会員権の価値が下がる」「メンバーのメリットがなくなる」と猛反発。「スカイウェイCCの再建を考える会」を発足させ、賛同者が会員権を買い取り、会員主導で再建を目指すなど、メンバーが立ち上がった。
そして6月、「再建を考える会」は会員主導での再建に過半数が賛同したとして、会社更生法適用を申請、対立が激化した。
しかし、ゴルフ場がメンバーの切り崩しを図り、あっさり形勢が逆転した。
「一時期は会員側が優勢だったのですが、会社側が切り崩しにかかってきたのです。当初30%だった弁済率を40%、50%と上げていったのです。実際の相場は60万~70万円ですが、額面700万の50%なら350万円も返ってくる。仮にメンバーが結束してゴルフ場を守っても、会員権の価値は350万円にはなりません。それなら350万円もらって他のゴルフ場のメンバーになった方が得だということで、会員主導案に当初、賛成していた会員のうち、150人以上が寝返ったのです。結局、ゴルフ場は大手ゴルフ場運営会社の手に渡ったも同然です」(会員)
ある日突然、マイコースを奪われる……。こんな異常が、バブル崩壊から何年経っても起きているわけだ。