相撲八百長問題で解雇の谷川親方は母校のコーチで奮闘中
「今やプロとアマの差はほとんどないといわれてます。稽古場では自分も胸を出し、いろいろ助言すると、打てば響くような感じで手応えがある。ええ、非常にやりがいがあります」
コーチは週2回。夕方4時から夜8時ごろまで学生を鍛えるそうだ。
プロからアマ指導者に進んだ力士には元幕内藤ノ川(元服部)が東海学園大相撲部監督になったケースがある。
「やっと居場所を見つけた思いです。結果を出して、自分をコーチにしてくださった方々に恩返ししないと」
■新格闘技イベントに参戦もTKO負け
さて、そんな親方が去年7月18日、新格闘技イベント「巌流島」に参戦したのには驚いた。対戦相手は米国の総合格闘家、ジミー・アンブリッツ。相撲で磨いた鋭い寄り身で有利な展開に持ち込むも、2回2分27秒、パンチによる反撃を許してTKO負けを喫した。
「4月にオファーを受けました。聞けば、試合は直径8メートルの円形リングで行われ、1ラウンド3分の3ラウンド制。1ラウンドに相手を3度リングから転落させた場合とKO、それに戦意を喪失させれば一本勝ちで、関節技、絞め技は禁止だという。これは相撲経験者には有利だと思い、参戦しました。しかし、いかんせん、スタミナ不足だった。両国国技館が会場だったし、あそこでもう一花咲かせられると思ったんですけどねえ。でも、元十両の星風が決勝戦に進んだ。今度出場したら、絶対に結果を残しますよ」
墨田区内に家族4人暮らしだ。