惚れた巨人も戦々恐々 創価大・田中“強奪”をメジャー計画
今秋ドラフトの超目玉である創価大・田中正義(21)の周辺が騒がしくなってきた。最速156キロ右腕は、史上初の12球団1位指名の可能性を秘める逸材。本格始動した年明けの9日には、国内8球団10人のスカウトが八王子市の創価大グラウンドに駆け付けたが、田中の大物ぶりは米大リーグの動きに表れる。昨年中にすでに米4球団が挨拶を済ませていて、本気で獲得を目指しているというのだ。
創価大の岸監督は昨年末に「国内優先」の方針を打ち出している。一方で年明けには親交があるマリナーズ岩隈に、「メジャーでも絶対に通用する」と太鼓判を押されたことも明かした。マリナーズは岩隈をはじめ、かつてはイチローが在籍。今季から青木が加入するなど親日的で知られ、今回も田中に熱視線を送る球団のひとつに数えられている。
国内球団のスカウトがこう言った。
「メジャーは普通、高校生なら甲子園、大学生なら神宮や東京ドームなどの全国大会をスカウトが視察する程度で“ベタ付き”はしない。それが今回の田中の場合は、東京新大学リーグのリーグ戦どころか、練習試合まで密着するというのです。これから約1年間、日本球団と同じ動きをするわけで、これは花巻東高時代の大谷(現日本ハム)以来となる異例のこと。メジャーの本気度に日本のスカウトは戦々恐々としているのが実情です」