社員約7800人削減も TL準V東芝ラグビー部が“特別”な理由
ラグビー・トップリーグ(TL)の決勝トーナメント最終日は24日、東京・秩父宮ラグビー場で行われ、決勝はパナソニックが東芝を27-26の接戦で退け、3季連続4度目の優勝を果たした。TL3連覇は04~06年度の東芝以来2チーム目だが、その東芝の本体が大揺れだ。
会社は昨年末、例の不正会計問題による経営不振から国内外で約7800人の人員削減を行い、16年3月期連結決算で過去最大となる5500億円の最終(当期)赤字に転落するとの見通しを発表した。五郎丸の所属するヤマハ発動機も09年、業績不振でラグビー部の強化を縮小したことがある(11年から再強化)。創業以来最大の危機を迎えている東芝のラグビー部は廃部にならないのか。関係者が言う。
「ラグビー男子日本代表のオフィシャルスポンサーやラグビーW杯の公式スポンサーにも3大会連続でなっているように、東芝にとって強いラグビー部は特別なんです。グラウンドのある(府中市)東芝町の事業所だけでなく、東芝グループ全社員の士気高揚に大きく貢献していますから。特に昨年のW杯は、マイケルや大野、三上、廣瀬、湯原ら、5人の代表を送り込み大活躍した。不正事件で気落ちしている社員はどれだけ救われたことか。大会後に彼らの報告を受けた室町社長は、19年のW杯日本大会に向けて最大限の応援をしたいと約束もした。この日の決勝だって最後の最後にコンバージョンキックが入れば劇的な逆転勝利でしたが、負けたとはいえみんな最後まで熱い声援を送ってましたよ」
不正問題で社員は大勢クビになっても、ラグビー部は安泰か。