侍ジャパン辞退続出も…強化試合で稼ぎたいNPBのお寒い事情

公開日: 更新日:

 まるでドロ舟から逃げ出すかのように辞退者が続出している。5、6日に行われる侍ジャパンの強化試合(対台湾)の出場メンバーのことだ。

 各球団のエース級はほとんど出ないし、4日には扇の要ともいうべき捕手の嶋(31=楽天)まで辞退。3日のオープン戦で左手甲を痛め、途中交代していた。

 今回の強化試合は1年後のWBCに向けたものだ。本番はメンバーだってガラリと替わるし、そもそも開幕直前のこの時期、選手はもちろん、各球団の首脳陣だって選手を出したくないのが本音に決まっている。それでも強行するのはスポンサー収入や放映権料を稼ぎたいNPBの思惑が大きい。

 本番のWBCは各国のスポンサー料や放映権料が一括していったん運営会社に入り、それを各国で分配する。09年は米国が66%、日本は13%だったとか。日本の09年の収支は優勝賞金が入ってトントン、準決勝で敗退した13年は数千万円の赤字だったといわれる。対照的に2次ラウンド敗退の米国は数十億円の黒字らしい。

 現場はだれもやりたがらない強化試合までやってしこしこ稼ぐしかない日本は、WBCをあくまでカネ儲けと割り切ってキャンプすらやらない米国に笑われている。

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    大谷翔平の28年ロス五輪出場が困難な「3つの理由」 選手会専務理事と直接会談も“武器”にならず

  2. 2

    “氷河期世代”安住紳一郎アナはなぜ炎上を阻止できず? Nキャス「氷河期特集」識者の笑顔に非難の声も

  3. 3

    不謹慎だが…4番の金本知憲さんの本塁打を素直に喜べなかった。気持ちが切れてしまうのだ

  4. 4

    バント失敗で即二軍落ちしたとき岡田二軍監督に救われた。全て「本音」なところが尊敬できた

  5. 5

    大阪万博の「跡地利用」基本計画は“横文字てんこ盛り”で意味不明…それより赤字対策が先ちゃうか?

  1. 6

    大谷翔平が看破した佐々木朗希の課題…「思うように投げられないかもしれない」

  2. 7

    大谷「二刀流」あと1年での“強制終了”に現実味…圧巻パフォーマンスの代償、2年連続5度目の手術

  3. 8

    国民民主党は“用済み”寸前…石破首相が高校授業料無償化めぐる維新の要求に「満額回答」で大ピンチ

  4. 9

    野村監督に「不平不満を持っているようにしか見えない」と問い詰められて…

  5. 10

    「今岡、お前か?」 マル秘の “ノムラの考え” が流出すると犯人だと疑われたが…