プレーオフ7勝1敗 優勝イ・ボミと日本女子と「決定差」とは
これでイ・ボミのプレーオフ成績は7勝1敗となった。日本人プロとの差はどこなのか。田原紘プロがこう言う。
「昨季7勝も挙げると、逆に早く1勝したいというプレッシャーがかかるものです。しかし、本戦18番の2打目でピンそばにつけて『行ける』と確信したのでしょう。だからプレーオフではあえてリスクを犯さず、耐えるプレーだった。粘っていればチャンスが巡ってくると考えていたはずです。パッティングストロークにムダな動きがなく、自然で柔らかいボールを打っていた。昨季は賞金女王タイトルを取ると宣言して、自らにプレッシャーを課して目標を達成しただけに、どんな場面でも精神的に押しつぶされない強さも出てきた。むしろ余裕さえ感じられます。自分のゴルフさえできれば勝てるという自信がみなぎっています」
いずれにしろ、プレーオフ1ホール目で柏原と飯島の2人がチャンスを決められなかったのがすべてだ。その時点で流れはイ・ボミに傾いており、4ホール目のカップ切り直しをチェックしたか、しないか――。
つまり、プレーオフを有利に戦うにはどうすればいいのか、をイ・ボミは冷静に実行していたわけだ。柏原や飯島がかなう相手ではなかったのだ。