部員集めの奥の手 大学運動部“パンツ一丁”桐生式の効果
これからは費用対効果が問われる。
陸上のテキサス・リレー(米国)は現地2日、男子100メートルで桐生祥秀(東洋大)が10秒24(向かい風1.4メートル)で2位。9秒台突入は持ち越しとなり、4日に帰国した。
桐生は昨年のこの大会で、追い風3.3メートルの参考記録ながら9秒87をマーク。スポーツマスコミを大いに賑わせたことは記憶に新しい。ある大学の関係者は、これからの学生集めは「桐生方式」だそうだ。
「早慶など、黙っていても学生が集まる一部の人気校を別にすれば、少子化の影響でどこの大学も学生の確保に苦労している。運動部が好成績を残すことは受験者数の増加につながることは今も変わらないが、問題は必要経費です。例えば、テレビ視聴率の高い箱根駅伝は、走る人数が多いから部員にかかる経費は多額。野球もしかりです。その点、陸上の短距離や水泳などは、世界レベルの選手が1人いればいい。しかもパンツ一丁ですから少額投資でハイリターン。それが東京五輪のメダルなら効果は絶大です。だからどの大学も、陸上短距離や水泳、卓球などの有望なジュニアをマークしている」(関係者)
生き残りに必死な大学は、いろいろ考える必要に迫られているのだ。