東京五輪「裏金」疑惑 日本スポーツ界築いた“信頼”水の泡
スポーツライターの工藤健策氏が強い口調でこう語る。
「日本企業の醜聞は珍しくないが、日本人アスリートの禁止薬物使用はほとんどないし、競技中の違反も少ない。ことスポーツに関しては、日本は世界にクリーンなイメージを与えてきた。それが20年の東京五輪招致では安倍首相が嘘を言い、IOC委員に賄賂を贈っていたことも明らかになった。招致合戦に勝つためなら、日本だって他国と同じように汚い手を使うということを世界が知った。五輪をスポーツの祭典ではなく、金儲けのビッグチャンスととらえる輩のおかげで、日本人選手や日本人そのもののイメージまで悪くなったとすれば残念なことです」
■国民は納得するのか?
それだけではない。新国立競技場建築計画の白紙撤回に始まり、エンブレムの盗作問題、揚げ句の果てが、設計計画で聖火台の設置を想定していなかったことが判明。東京五輪は招致から準備に至るまで、何から何までいい加減だったことが世界に発信された。
スポーツジャーナリストの谷口源太郎氏もこう言う。