【藤江直人特別寄稿】なでしこJ高倉麻子新監督の“正体”

公開日: 更新日:

 その中にスポーツ紙でサッカー担当を務め、高校時代はサッカー部所属だった筆者もいた。

 記録に残っていない試合は、果たして送り出す側の私たちが先制してしまう。当然、女子選手の目の色が変わった。私たちがCKを獲得。ゴール前へ上がった筆者にマークがついた瞬間だった。

「そんなチビ、放っておけ!」

 怒声の主は当時23歳の高倉監督だったと記憶している。筆者の身長は、160センチ。ご指摘の通りだが、あまりの剣幕に驚いたことを今でも覚えている。ちなみに試合は、先制されて闘志に火がついた女子代表が5ゴールを奪って逆転勝ちした。

 ともあれ、壮行試合の相手がスポーツ紙記者の寄せ集めという冬の時代を経験し、夢を託した後輩が大輪の花を咲かせてくれたからこそ、高倉監督は「バトンがまた戻ってきたら受け取ろう」と心に決めていたという。

 今回、選手選考の4カ条として①テクニックがあってクレバー②走れる③チームのために戦える④代表への思いが強い――を掲げた48歳の指揮官は、これから勝利と世代交代という“二兎を追いながら”戦っていく。

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    巨人が戦々恐々…有能スコアラーがひっそり中日に移籍していた!頭脳&膨大なデータが丸ごと流出

  2. 2

    【箱根駅伝】なぜ青学大は連覇を果たし、本命の国学院は負けたのか…水面下で起きていた大誤算

  3. 3

    フジテレビの内部告発者? Xに突如現れ姿を消した「バットマンビギンズ」の生々しい投稿の中身

  4. 4

    フジテレビで常態化していた女子アナ“上納”接待…プロデューサーによるホステス扱いは日常茶飯事

  5. 5

    中居正広はテレビ界でも浮いていた?「松本人志×霜月るな」のような“応援団”不在の深刻度

  1. 6

    中居正広「女性トラブル」フジは編成幹部の“上納”即否定の初動ミス…新告発、株主激怒の絶体絶命

  2. 7

    佐々木朗希にメジャーを確約しない最終候補3球団の「魂胆」…フルに起用する必要はどこにもない

  3. 8

    キムタクと9年近く交際も破局…通称“かおりん”を直撃すると

  4. 9

    フジテレビ「社内特別調査チーム」設置を緊急会見で説明か…“座長”は港社長という衝撃情報も

  5. 10

    中居正広「女性トラブル」に爆笑問題・太田光が“火に油”…フジは幹部のアテンド否定も被害女性は怒り心頭