大学選手権4強独占 地方リーグ躍進に練習量とスカウト力
東都リーグを制した優勝候補の亜大が9日、全日本大学野球選手権準々決勝で初出場の中京学院大(東海地区)に敗れ、4強を逃した。生田監督は「打撃も投手力も相手が数段上。力負けです」とうなだれた。8日には同じく優勝候補の明大が関西国際大(阪神)に延長十回タイブレークの末に敗退。東京六大学と東都大学の代表がともに4強入りを逃すのは異例である。
11日の準決勝に駒を進めたのは、中京学院大と奈良学園大(近畿学生)、中央学院大(千葉)、上武大(関甲新学生)の4校。3年前の大会は上武大が制し、12年の明治神宮大会は桐蔭横浜大(神奈川=関東5連盟)が優勝した。近年は「地方」が躍進している。視察したあるスカウトが言う。
「有望な高校生が東京六大学や東都の中央球界といわれる各大学にスポーツ推薦で入学するのは昔も今も変わらない。ただ、最近の六大学や東都は出席日数が足りなければ一般の学生同様に留年するケースが増えた。野球部の特別扱いがなくなってきたんです。授業の制約があって絶対的な練習量が減っているのは確かでしょう。そこへいくと、地方リーグの大学はまだまだ、野球で全国に名前を売らなければならない。学校が生き残るためにも、選手は中央球界の大学と比べて野球漬けの環境にできやすいのです」