評論家2人が指摘 巨人菅野シーズン防御率「0点台」の敵
確かに、今季は昨年以上にホームランが乱れ飛んでいる。交流戦を終えた段階での本塁打の総計は、昨年の544本に対して今年は620本。4月9日のDeNA―ヤクルト戦、26日のヤクルト―広島戦のように1試合で6本塁打が飛び交う試合もあった。菅野はここまで102回を投げて被本塁打はわずかに4本とはいえ、昨年は6月までに4本だった被本塁打が7月以降は6本、一昨年も6月までの5本がそれ以降は7本に増加している。肉体的な厳しさが増す夏場を迎え、「飛ぶボール」も菅野には逆風になりそうだ。
「巨人打線の援護のなさも気がかりです。5月には3試合連続で自責点ゼロの好投をしながら、勝ち星がつかなかったこともあった。昨年から続く貧打が、ここから劇的に改善するとは思えない。投手からすると、これは精神的にきつい。いくら防御率がよくても、投手は勝ち星で気持ちが乗るもの。1点もやれないとマウンドに上がるのと、7回3失点でOKというのでは、精神的な疲弊度がまったく違う。開幕から菅野は、そういう重圧の中で投げ続けている。肉体的な疲労もさることながら、精神的な疲労が大きくなるはずです」(前出の高橋氏)