評論家2人が指摘 巨人菅野シーズン防御率「0点台」の敵
■今年の広島打線は本物
もうひとつ、防御率0点台の壁になりそうなのが、広島の存在だ。セの首位を行く今年の広島は打線の破壊力が圧倒的。チーム打率.267、70本塁打、334得点ともに12球団トップという成績だ。その広島を6ゲーム差の2位で追う巨人は今後、先発ローテーションの再編も考えられる。
評論家の達川光男氏は、こうみている。
「当然、最も勝ちの計算できる菅野をより多く広島戦に登板させるという策は巨人首脳陣も考えざるを得ない。しかし、今年の広島打線は本物ですよ。各打者が昨年も今年も超積極的なのは変わりませんが、決定的に違うのはボールの見極めができていること。逆方向への打球を意識するという共通認識ができていることもあり、ボール球に手を出さなくなった。昨年まで私がバッテリーコーチを務めていた中日は、広島戦では初球はボールになる決め球から入るという方法で結果を出しましたが、今年の広島打線にはもう通用しない。14日の西武戦で4盗塁を決めてサヨナラ勝ちにつなげたように、打てなければ足で活路を見いだすという戦いもできる。打線は水物と言いますが、今年の広島打線に限っては心配ないように思う。菅野の0点台には、広島打線が最大の敵になるとみています」
村山以来の快挙か、と話題になるだけで十分なのかもしれない。