18人すべて県外出身 秀岳館・鍛治舎監督の“勝利への執念”
■2強とは思っていない
――秀岳館といえば、鍛治舎監督が以前率いていた枚方ボーイズの選手たちが大半を占めています。来年も多くの生徒たちが入学するのですか?
「来年の1年生は2人だけですね。彼らには『強いところに行って頑張れ』と言ったんです(苦笑い)。家庭の経済的な事情などでどうしても、という子は受け入れますが、今の1年生も大阪桐蔭や智弁学園といった学校に進学して頑張っています。熊本にも九州にもたくさんいい子がいますからね。もっとも、現状では九州の良い子は県外に出たり、九州国際大付属といった強豪校に行くケースが多い。春夏と甲子園に出たことを契機にステップ・バイ・ステップでウチにも目を向けてもらえたらと」
――今回、優勝することができれば目標にグッと近づきます。開幕前には、優勝候補といわれる履正社や横浜の甲子園練習を視察していましたが、2校を倒せば、という考えがあってのことですか?
「あくまで、夏に出てくる学校のレベルを知るのが目的で、僕自身は『2強』とは思っていません。たとえば作新学院にしても、チームがしっかりしているし、エースの今井君も素晴らしい投手です」
――センバツでは、サイン盗みをしていたとの疑惑が浮上しましたが……。
「そういう指導は一切していません。今回も生徒たちには、『塁に出たら手も足も絶対に動かすな』と言っている。それは僕の主義にも反しますし、その答えに曇りはありません」