大谷と翔のバットで首位浮上も ハムは“抑え代役”吉川次第
日本ハムが中軸の活躍で単独首位に浮上した。
9日の楽天戦は初回に4点を先制。七回に大谷が中押し適時打を放つと、九回は中田の24号3ランでダメを押した。首位のソフトバンクがオリックスに敗れたため、日本ハムは8月25日以来、15日ぶりの首位浮上だ。
3、4番が効果的な当たりを放って打線は文句なし。問題は投手だ。この日は先発の増井が4連勝で7勝目。しかし、試合を締めくくるべき抑えが心もとない。足首の故障で戦列を離れたマーティンの代役がまだ、不確定なのだ。
候補は左腕の吉川。6点リードの九回、抑え転向2試合目のマウンドに上って1安打無失点で切り抜けたものの、なにしろ点差が開いていた。7日のロッテ戦では1点リードの九回に登板して四球と安打で試合を振り出しに戻したばかり。現状を考えたら、とてもじゃないが安心して最終回を任せられる存在とは言えないという。
「もともとノーコン。球威だけが取りえの投手ですからね。12年に先発として14勝とブレークしたのも、打たれる前に降板させた首脳陣の配慮があったからこそ。四球を出したり、打たれたりするとベンチの方をチラチラ見るなど精神面にも課題のあるピッチャーです」とは日本ハムOB。
吉川の技術や性格が劇的に変わらない限り、大谷や中田が稼いだ得点を吐き出しかねない。いくら打線が打っても、ザルで水をすくうことになりかねないというのだ。
日本ハムが再び首位に立ったとはいえ、パはまだひと山もふた山もありそうだ。