今季初の5連勝も 阪神は最後まで“お試し起用”の繰り返し
「阪神は今年、ずっとオープン戦をやろうとしていたのではないか」
球界OBがこう言った。
金本監督は27日のヤクルト戦で、1番にドラフト5位新人の板山を置き、左腕の岩崎を中継ぎで起用した。すでにBクラスが決定している阪神にとって、来季を見据えた起用になるのはわかるとして、金本監督は開幕からずっと、こうした「トライアル起用」を続けてきた。
開幕時に実績のない1番高山、2番横田を抜擢したことに始まり、3番に江越を置くなど、若手を試し続けた。5月中には「このメンバーで固定しようがない」と言ったこともあったが、シーズン中に鳥谷、上本を不慣れな三塁で起用したのもお試しである。
だが、冒頭のOBは、「シーズンはオープン戦の延長ではない。今季は一軍で使っては二軍に落としての繰り返し。使う選手の打順、守備位置もコロコロ替える。個々には役割があるのに、それを無視した使い方を続けた。一貫性があるのは北條を遊撃に固定したくらいだろう。首脳陣が選手の適材適所を見いだせないことの裏返しでもある」