阪神・金本監督 岩貞の“2ケタ勝ち”をバックアップの狙い
先発投手にとって2ケタ勝ちは一つの「勲章」だ。そのチャンスが巡ってきたのが、阪神3年目の岩貞祐太(25)。
20日の巨人戦(甲子園)が台風接近のため中止になり、最終戦となる10月1日(土)に組まれた。19日の巨人戦で8勝目を挙げた岩貞は、次回の登板予定は25日の中日戦(ナゴヤドーム)。そこで投げても中5日で最終戦に登板できるため、プロ初となる10勝の可能性が出てきたのだ。
19日の試合は8回5安打1失点の好投で、今季甲子園での巨人戦初勝利に大きく貢献。投球内容をベタ褒めした金本監督は、岩貞の2ケタ勝ちをバックアップする意向だという。
あるOBは「それは岩貞だけでなく、監督自身のためでもあるんじゃないか」と言って、こう続けた。
「金本監督は超変革の看板を掲げてスタートしたが、期待したほど若手が伸びなかった。北條、原口は、少しは顔と名前を売ったが、来季も確実に戦力になりそうな野手は高山ぐらい。投手は新人の青柳(帝京大)がちょっとばかり目立ったものの、昨年まで2勝しか挙げていなかった岩貞の活躍は何より大きい。フルシーズン、ローテを守り、しかも巨人戦は防御率1点未満(0.75)で3勝だろ。昨年まで使いものにならなかった左腕が2ケタ勝てば、金本監督にとっても、超変革の実績になる。無理しても投げさせて10勝してもらいたいのが本音じゃないの」
岩貞が10勝を挙げ、その勝利で最下位まで免れれたら超変革のMVPは決まりだ。