「暑さ指数」世界発信で心配される東京五輪の参加者激減
実態を知った外国の選手たちはどんな顔をするだろう。
酷暑が予想される2020年東京五輪・パラリンピック(7月24日~8月9日、8月25日~9月6日)に向けて、政府は競技会場周辺で熱中症を予防する「暑さ指数」を測定し発信するという。日本人はもちろん、外国人選手や関係者、観光客などの熱中症対策に役立てて欲しいという考えからだ。
環境省によれば、「暑さ指数」とは熱中症を予防することを目的として1954年に米国で提案された指標で、湿度や日差し、気温などを取り入れたもの。熱中症の危険度が軽い順に、①注意(25度未満)②警戒(25度以上28度未満)③厳重警戒(28度以上31度未満)④危険(31度以上)の4段階に分かれる。
同省はすでに全国各地の「暑さ指数」をホームページで公表しているが、今年から20年まで上記の大会期間に合わせ、新国立競技場の周辺など10カ所以上で指数の測定を続け、20年の本番に備える。
水泳や柔道など、空調施設が完備されている屋内での競技には大きな影響はないだろうが、陸上のマラソンや競歩など、炎天下を走るレースはまさに命懸け。棄権者が続出しないか、そもそも参加者が激減するのではないか、と心配する声もある。