五輪への選手派遣検討 MLBコミッショナー“心変わり”の裏
「我々は聞く耳を持っているし、検討する余地はある」――。
WBC1次ラウンド視察のため来日中のロブ・マンフレッド・コミッショナー(58)が五輪への選手派遣に協力的な姿勢を見せた。
7日、都内で会見したマンフレッド氏は2020年の東京五輪での大リーガーの出場に関して、「オーナー側が(五輪会期中の8月の)シーズン中断に難色を示すはずだ」としながらも、MLBが五輪に非協力的だとする意見に真っ向から反論。同氏によれば、国際統括団体である世界野球・ソフトボール連盟(WBSC)からは正式な出場要請はもちろん、対戦方式など具体的な大会概要の報告すらないとか。「スケジュールも分からないのに、(MLBが協力しないという)話が独り歩きしている」と不快感をあらわにしたうえで、今後はオーナー側とも議論を重ね「柔軟に対応していきたい」と話した。
もっとも、マンフレッド氏は一貫して現役大リーガーの五輪出場に消極的だった。そのマンフレッド氏が「聞く耳を持つ」と発言したのは20年東京五輪を控える日本へのリップサービスとも取れるが、どうやら米国内の事情とも無関係ではないらしい。