観客増でも喜べず…Bリーグ人気は“バブル崩壊”の瀬戸際
発足1年目のレギュラーシーズン全日程が終了した男子バスケットボールのBリーグ。8日には初代王者を決めるチャンピオンシップ(13日開幕)の出場チーム8選手が会見。併せて同リーグの大河正明チェアマン(58)が初年度のレギュラーシーズンの総括を行い、「(前身のJBL時代と比べて)総入場者数は5割増え、1試合平均30%増を記録した。評価できる」と集客に手応えを口にした。
さらに新リーグ発足の目的の一つである日本代表の強化についても、「選手が代表合宿で得たものをチームに持ち帰って実践している」と具体的なチーム名を挙げて高く評価した。
サッカーJリーグをモデルにしてチーム名に都市を入れて地域密着型にしたり、新規ファンの開拓を積極的に行ったことが功を奏して、Bリーグは順調なスタートを切ったと胸を張るのだが、バブルともいえる「Bリーグ人気」は、すぐにでも崩壊しかねない。
今年11月には、20年東京五輪の出場権も懸かる19年W杯(中国)のアジア地区予選が始まる。76年モントリオール大会以来の五輪出場を目指す男子代表の当面の目標はW杯出場権獲得だが、アジア地区予選突破すら危うい状況だ。11月のアジア1次予選では世界ランク48位の日本の同組は豪州(同10位)、フィリピン(同27位)、台湾(同48位)と強豪ばかり。現時点ではまだ、開催国特権による五輪出場は保証されていない。
W杯出場を逃せば、東京五輪への道も閉ざされる可能性がある。代表チームが世界選手権やW杯の舞台に立てない競技など、ファンからソッポ向かれてもおかしくはないのだ。