メキシコ撃破 若手の独代表がコンフェデ杯に終止符を打つ
18年ロシアW杯のプレ大会「コンフェデ杯」決勝(日本時間7月3日午前3時キックオフ)の対戦カードが決まった。ポルトガルをPK戦で下したチリに続き、同30日午前3時キックオフの準決勝でドイツが4―1でメキシコを倒し、決勝に駒を進めたのである。
今回のドイツの決勝進出は「14年ブラジルW杯を制した世界王者のドイツが、サッカー国力の高さを見せ付けた」と言っていい。今回メンバーにはGKノイアー、DFフンメルス、MFのクロースやエジル、FWミュラーら代表の主軸は一人もいない。初代表組6人を含め、半数以上を占める代表歴ひとケタの若手たちが、ハイレベルの戦いを展開しているからだ。
メキシコ戦の前半に先制点と2点目を決めたMFゴレツカは、身長189センチ、体重76キロの大型ボランチ。22歳である。
先制点をアシストしたMFヘンリヒスは20歳の新鋭。2点目につながるスルーパスを出した21歳FWベルナーは、後半14分にダメ押しとなる3点目を流し込んだ。
「ブラジルW杯準決勝で王国ブラジルを7―1で撃破し、決勝でアルゼンチンを倒して4回目の優勝を果たしたドイツの凄さは、ただ単にA代表だけが強いのではなく、年代別代表も確実に結果を残し、若手と中堅とベテランの融合と世代交代がスムーズに行われているところ。ドイツは98年W杯8強止まり、2年後の欧州選手権グループリーグ敗退という成績を重く受け止め、抜本的な改革に着手した。まずドイツ全土に350以上のトレセンを置き、有能な選手を吸い上げるプロジェクトを推進。さらにビッグクラブから地方クラブまで育成・強化に一貫性を持たせるなどしてドイツサッカー全体の底上げを図った。今大会のドイツ代表の躍進をライバル国は羨ましく、そして脅威に感じているでしょう」(元サッカーダイジェスト編集長・六川亨氏)