医師は完治明言も 初白星の稀勢の里に「相撲勘鈍い」の声
「ケガが治っているのならば、左という武器を生かした相撲を見せてくれよ、と言いたいですね」
失望感もあらわにこう話すのは、相撲評論家の中澤潔氏だ。
初日は何もできずに御嶽海に寄り切られた横綱稀勢の里(31)。10日(2日目)は勝つには勝ったが、初顔合わせの貴景勝に苦戦を強いられた。
立ち合いから突っ張りをしかける20歳の貴景勝に応戦するも、明らかに押された。最後は単調なリズムで前に出てくる相手をなんとか突き落としたが、問題は初日も使えずじまいだった左差しを、この日も使わなかったことだ。
この対戦前、向正面で中継の解説を務めた西岩親方(元関脇若の里)は弟弟子の稀勢の里について、「左腕のケガはほとんど治っている。ケガをする前の状態に近いくらい」と話していた。11日発売の週刊誌「FLASH」でも、稀勢の里の主治医が「胸と腕の怪我は完治しています」「稀勢の里の回復力は驚異的な早さです。(中略)今場所についてはまったく心配していません」と証言している。