2年連続2度目のGグラブ 巨人・坂本は今や若手のコーチ役
プロ野球の守備のベストナインを選ぶ三井ゴールデン・グラブ賞の受賞者が9日、発表された。巨人の坂本勇人(28)はセ遊撃手部門で2年連続2度目の受賞となった。
今年3月、侍ジャパンの正遊撃手としてWBCに出場した坂本は、かねて「ショートを任されている以上は守備が大事」と言い続けてきた。失策王だった時代もあり、他球団ながらヤクルトの名手だった宮本(現ヤクルト・ヘッドコーチ)に弟子入りし、合同自主トレに参加したこともある。レギュラーに定着した頃は、この宮本、その後は阪神の鳥谷(今回は三塁手で初受賞)に阻まれてきたが、当分は天下が続きそうである。
巨人内でもそんな空気がある。若手育成が急務のチームにあって、「坂本流」が内野守備の手本になりつつある。
「先月の秋季練習中に坂本が三軍のコーチと話し込む姿があった。『ガチガチにならず、リラックスしながら打球に入ること。特にグラブを持っている左手を硬くしない。そうすればハンドリングが柔らかくなる』などと坂本が自身のイメージをコーチに伝え、若手や育成内野手へ向けた心得をレクチャーしていた。来季の二塁は、ドラフト1位入団で2年目を迎える吉川尚らが務める可能性がある。主将でもあるし、若手を底上げしてもらわないと困るのは、坂本も一緒なんです」(チーム関係者)
坂本は「目標の失策数1ケタ台(9)をクリアして受賞できたことは、自信になるし誇りに思う」とコメントした。