VIP待遇にあらず 清宮を待つ日ハム金子コーチの“鬼指導”
かつて日本ハムで監督を務めたトレイ・ヒルマン氏が、13年に米ロサンゼルスで行った講演で、こんな話をしている。
■「闘志と献身」
ヒルマン氏は就任当初、キャンプのメニューについて、米国流の「量より質」を求めたものの、なかなか選手に浸透せず苦労した。その際に当時、選手だった金子から、「監督の意見はよく理解できるが、われわれ選手は闘志を燃やすため、また野球への献身を示すために長いことグラウンドで練習をする必要があることも分かってほしい」と進言され、日本野球を受け入れられるようになったそうだ。
では、そんな金子コーチは清宮に対し、どのように接するのか。侍ジャパンでヘッドコーチ兼打撃コーチを務めるだけに、「今は(16日から開幕する)アジアプロ野球チャンピオンシップに集中している」としながらも、こう話してくれた。
「まだ彼のことは何も見ていない。歩き方も見ていない。まずは新人合同自主トレで一挙手一投足をじっくり見たいなと思っています。佇まい、歩き方、キャッチボールの仕方……。それを見ればどういう選手なのかは分かる。僕も見る目はあると思っているし、そういうところをチェックされるんだぞ、という覚悟で来て欲しいですね」
清宮は体が大きい分、歩き方はモタモタ、走り方はドタバタしているように映る。一塁手の清宮は金子コーチの指導対象。独特の着眼点を持つ“鬼コーチ”のお眼鏡にかなうためにも、入寮までに歩き方から勉強し直しておいた方がよさそうだ。