シューズメーカー垂涎 駅伝ランナーはいまや走る営業マン
ある大学の関係者が言う。
「神大のユニホームメーカーが出したニューモデルのシューズが大学駅伝の実力校に浸透してきた。先の福岡国際マラソンで2時間7分19秒の時計で3位に入った大迫傑(26)が履いていたシューズです。国内の陸上選手が五輪や世界選手権で好成績を上げるのは厳しい。男女のマラソンも長く低迷している。国内でランニングシューズを売るには、人気の高い駅伝の選手に履いてもらうのが一番なのでしょう。大学生の評判は必ず高校生に波及します」
海外のメーカーはすでに、今月の24日に行われる全国高校駅伝(京都)にも食い込んできている。
「高校駅伝はNHKの中継だが、こちらの視聴率も10%を超えます。巨人戦のナイター中継が5%にも届かない時代です。サッカーや野球の代表戦でもなく、しかも駅伝は五輪競技でもない。それでも昼間に2ケタの数字をあげる。そんなイベントはそうはない。これまで高校駅伝のユニホーム契約は国内の大手2社の独占状態でしたが、近年は海外メーカーが少しずつ入ってきました。メーカーと個人契約を結んでいた有望選手もいます」(前出の関係者)
駅伝大国の選手はメーカーの広告塔か、それとも走る営業マンか。