“地獄のキャンプ”は無意味 練習時間自慢は高校野球までに
果たして、どうなったか。球場に隣接する宿舎の自室から外を眺めていると、グラウンドを黙々と走っている投手が何人もいた。一度はホテルに戻った野手もハーフパンツに着替え、バットを担いで三々五々、グラウンドに戻っていく。夜は夜で室内練習場にはいつまでも煌々と明かりがついていて、甲高い打球音が響いていた。その光景、音に「このチームなら戦えるぞ」と自信をもらったものである。
キャンプでどんなに猛練習をしても、それ自体にほとんど意味はない。本格的な実戦段階に入るキャンプの第3クール、第4クールの前にバテてしまっては本末転倒。
ここでふるいにかけるはずが、その前に選手を疲弊させてしまっては、正確な戦力の把握にも、新戦力や若手の引き上げにも問題が生じてしまう。
練習をするのは当たり前。その質と中身を問われるのがプロである。やらされる8時間より、やる気の2時間。練習時間自慢は高校野球までにして欲しい。