“小世界”MGCが最大目標 日本のマラソンは何も変わらない
「質の高い練習を余裕を持ってこなせた。自分は飛ばすタイプだが、目標はMGC。外国人集団が前に出ても我慢し、日本人マークに徹して終盤で順位を上げる。旭化成からはまだ誰もMGCをクリアしていませんから」
折り返しから先頭集団のペースが上がっても自重したのは予定通りだったが、そのまま沈んでの総合21位。西監督は「(車でいえば)サードのギアから切り替えられなかった」と肩を落とした。
オリンピック本番の出場は3人だが、予選には何人でも参加できるのがMGCのミソ。企業チームの選手には、少なくともそこに名を連ねるという“小世界”が最大目標になってしまったのだ。
■伝統を飛び出す
びわ湖毎日ではジェイク・ロバートソンというニュージーランド出身の選手が初マラソンで3位に入った。双子のゼーンとともに17歳でケニアに移り、標高2400メートルのイテンのキャンプで修業してきた。兄弟はハーフで61分、59分の好記録を持っているが、何といってもニュージーランド出身が興味深い。