著者のコラム一覧
武田薫スポーツライター

1950年、宮城県仙台市出身。74年に報知新聞社に入社し、野球、陸上、テニスを担当、85年からフリー。著書に「オリンピック全大会」「サーブ&ボレーはなぜ消えたのか」「マラソンと日本人」など。

トカゲ歩きの効果 ダニエル太郎が体現した“継続は力なり”

公開日: 更新日:

 ランキングが大会前の114位から自己最高の82位まで上がり、今月末から始まる全仏オープンにこそ間に合わなかったが、これでウィンブルドンと全米オープンに余裕で本戦ダイレクトインできる。ウィンブルドンの賞金は1回戦負けでも約578万円、全米は約572万円(昨年例)。すなわち最低でも1150万円を確保したことになる――合わせれば2000万円オーバーの勝利だ。

 錦織のようなテクニック、スピードはなく、特段のパワーもない。ところが最近「スーツケースを持ち上げるときにも違いを覚える」ほどの体力向上を感じている。

 その理由はトレーニングマニアの父ポールさんの影響で始めた“トカゲ歩き”という。床をトカゲのように這う。太郎は日系米国人の父親似。その父はラファエル・ナダルと対戦した昨年の全米以来、すっかりイケメンぶりが知られ、今ではパパ追っかけがいるといわれる。イケメン親子のトカゲ歩き……。

 今回はトップ3シードが1回戦で敗退し、対戦した相手の最高ランキングは63位だった。運に恵まれたという点では、低温と暴風雨でケニア勢が総倒れした川内優輝のボストンマラソン優勝と似ている。確かに2人には共通点がある――いくら才能がないといわれても、人間関係や世間情報に惑わされず、ひたすら信じた道を進む。継続は力であり、チャンスは必ず訪れるということだ。

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    広末涼子が危険運転や看護師暴行に及んだ背景か…交通費5万円ケチった経済状況、鳥羽周作氏と破局説も

  2. 2

    広末涼子容疑者「きもちくしてくれて」不倫騒動から2年弱の逮捕劇…前夫が懸念していた“心が壊れるとき”

  3. 3

    佐藤健は9年越しの“不倫示談”バラされトバッチリ…広末涼子所属事務所の完全否定から一転

  4. 4

    今思えばゾッとする。僕は下調べせずPL学園に入学し、激しく後悔…寮生活は想像を絶した

  5. 5

    露呈された韓国芸能界の闇…“兵糧攻め”にあうNewJeansはアカウントを「mhdhh」に変更して徹底抗戦

  1. 6

    大阪万博ハプニング相次ぎ波乱の幕開け…帰宅困難者14万人の阿鼻叫喚、「並ばない」は看板倒れに

  2. 7

    大阪・関西万博“裏の見どころ”を公開!要注意の「激ヤバスポット」5選

  3. 8

    フジテレビ問題「有力な番組出演者」の石橋貴明が実名報道されて「U氏」は伏せたままの不条理

  4. 9

    広末涼子が逮捕以前に映画主演オファーを断っていたワケ

  5. 10

    中居正広氏は元フジテレビ女性アナへの“性暴力”で引退…元TOKIO山口達也氏「何もしないなら帰れ」との違い