抜群の安定感 松坂は“客寄せパンダ”から竜投のキーマンに
今や頼りになる存在だ。
12年ぶりの交流戦に、中9日で登板した中日の松坂大輔(37)。オリックス打線を6回1安打、無失点。今季最多となる9奪三振のおまけつきでマウンドを降りるも、救援陣が打たれて3勝目は逃した。
この日はストレートに伸びがあり、カットボールも切れた。114球を要したため6イニングでの降板となったことが悔しかったようで、「ゲームはつくれたが、何とかもう1イニングいきたかった」と言った。
「平成の怪物」はキャンプから絶大な人気を誇り、一軍メンバーに入ったものの当初は「客寄せパンダ」とみられていた。それがここまで6試合に登板し、2勝3敗、防御率2・51。32回3分の1を投げて奪三振29。四死球は21と多いが、小笠原、大野といったローテの中心になるべき投手がパッとせず、安定感のあるベテランの存在感は高まる一方だ。
森監督はその松坂を、別の面でも頼りにしている。中日は2015年から交流戦は10位、8位、8位。
その3年間、ソフトバンクに在籍していた松坂は、一軍登板こそたったの1試合だったが、パ・リーグの情報は頭に入っている。
中日は昨年に続いて連敗スタート。松坂のピッチングと「記憶」は大きな戦力になるはずだ。