大谷も慕う日ハム若きエース 上沢直之の挫折から再生まで
「よかったときの3年目のフォームに戻すのも手だ。やる気があるなら、こっちで責任を持ってやる」
両コーチの問いかけに上沢は、「わかりました」と答えた。
術後は、リリースポイントが以前よりも高い位置になり、ボールに力が伝わらなかった。伊藤コーチは「下半身を使って投げられるように、まずは『下から直そう』と。腕の振りも改善され、スピードも戻ってきました」と当時を振り返る。
「いいボールを投げる時のフォームが体にも優しい投げ方だと気づいた」と言う上沢は、17年7月に729日ぶりの勝利を挙げて復活を果たす。今やエース街道を歩む右腕について高橋投手コーチは、「真っすぐの回転、角度がよく、フライアウトを取れる。打者と対戦する中で変化球の使い方はチームで一番うまい」と言う。今季の躍進はドン底から這い上がった経験が生きている。
【大谷翔平との仲】
「LINEでやりとりしています。『ナイスヒット』って送ったら『ナイスピッチ』と返事が来ました」(上沢)