チアリーダーも女性GMも存在せず 大リーグの「性の壁」
公共の場でスエットパンツを着用することが禁止されていたり、除毛や脱毛の方法から生理用品の使い方まで細かく規定されているのは、チアリーダーを取り巻く環境の旧態依然としていることを示すとともに、人々から寄せられる視線の強さを示唆する。
このようなチアリーディングの分野に男性の参加を認めたのがNFLのラムズだ。すなわち今年3月、ラムズはクイントン・ペロンとナポレオン・ジニーズの2人をチアリーダーとして採用したのだ。
これまでもNFLではレイブンズやコルツがスタント要員として男性を採用したことはあった。だが、ペロンとジニーズはNFLで初めて他の女性たちとともにダンスも担当する男性となったのである。
クラシックバレエを習得し、踊り手や振付師として活動してきたペロンとジニーズの参加による不都合が生じず、むしろチアリーディングの内容が向上すれば、ラムズにならって男性を採用するチームが現れることだろう。
これに対し、チアリーダーが存在しない大リーグでは、ラムズの話題はもっぱら他人事として受け止められている。