なでしこ優勝…鮫島が前線に駆け上がる姿を見たくなった
「これって『絶対にラインを上げちゃいけない場面でしょ!』と映像を見返してビックリするときがある」と苦笑いを浮かべる鮫島。それでも彼女が「そこ」にいるだけで安心感がある。それなのに思考は超ネガティブの持ち主とくる。何とも不思議な存在なのである。
ここで優勝すれば少しは自信がつくのでは?
そう聞くと「いえ、むしろこのまま(ネガティブ思考)で行きます!」と答えた。天真爛漫な若手の中で「彼女の湿度感」は、確かに今のなでしこジャパンには必要なのかもしれない。
数々のピンチを救った鮫島。センターバックとしての<厚み>を探っていくのも興味深い。しかし、今大会での彼女が頼もしかった分、そろそろ本職の左サイドバックから、一気に前線に駆け上がる姿を見たくなったのは、果たして私だけだろうか?
(早草紀子/フォトジャーナリスト)