矢野監督が虎初ユニ姿 積極対話で金本野球を“反面教師”に
どんな野球をやるのか。
23日、阪神の矢野燿大監督(49)が就任後初めて練習に参加した。午前中はベテランも入れたミーティングを行い、その後は若手中心の練習を見守った。
矢野監督は今季、二軍監督としてウエスタンで優勝し、日本一を達成した。「超積極性」のスローガンでウエスタン新記録の163盗塁を記録した。新指揮官の下、阪神の野球はどう変わるのか。さる阪神OBは「金本監督時代を反面教師にするのではないか」と言う。
矢野監督は就任会見でこんなことを言っていた。
「『やったらどうしよう。失敗したらどうしよう』という気持ちよりも『どうやったら打てるんやろ、どうやったら抑えられるんやろ』と、前に前に気持ちを持って行ってやるようなことが今のチームには必要」
前出のOBが言う。
「金本監督は、自身のカリスマ性でチームを牽引しようとし、厳しさを前面に押し出した。就任1年目の藤浪に対する161球の懲罰登板はその象徴。それによって萎縮する選手も多かった。矢野監督は違う。現役時代、『人を引っ張るような人間ではない』と話したことがあった。二軍監督時代は強烈なリーダーシップで引っ張るのではなく、選手や首脳陣、裏方も含めてコミュニケーションを重視した。選手が失敗を恐れないために、カウント3―0からでも『打て』のサインを出した。内野守備で一歩目の判断が遅れてミスにつながった時も『なぜ遅れたのか。おまえはどう考えているんだ?』と、問いかけた。選手がどうしたらいいのか、答えを見つけられるように、心がけていた」