矢野阪神わずか4日で誕生 背景にはうるさ型の「株主対策」
阪神・金本知憲監督(50)の電撃辞任が発表されたのは10月11日。そのわずか4日後の15日に矢野燿大監督(49)が就任した。親会社主導で断行された監督交代。いわゆる「お家騒動」によるドタバタ劇が行われる中、持ち株会社である阪急阪神ホールディングス(HD)の株価に大きな値動きがあった。
10日水曜に4040円だった株価は、「金本解任」が公になった11日木曜に160円安の3880円、翌12日金曜にはさらに90円安の3790円に。金融市場の休日である土曜、日曜を挟み、15日月曜には70円安の3720円、翌16日には一時、年初来最安値となる3705円を記録した(終値は15円高の3735円)。
球団を持つ上場企業は、球団の成績や人事の動きなどによって、株価が変動するケースがある。2015年、楽天はシーズン途中の7月に田代打撃コーチが退団。三木谷オーナーによる現場介入が原因といわれた。当時の監督だった大久保博元氏は、「根本陸夫伝」(髙橋安幸著)の中で、こう話している。
「(略)田代さんが辞任されたあと、楽天本社の株が2500円から1500円まで下がったんです。そういうことが起きるわけですよ、日本の社会は。だから大げさに言えば、僕は本社まで守りたくて辞めたんです」