原巨人が米選抜に初陣飾るも…菅野不在でスカウトはソッポ
■観客動員は2万5792人
実際、試合では育成出身の松原がランニング本塁打を放ったものの、守備はボロボロ。初回に坂本の一塁悪送球で先制点を献上すると、三回には先発・高田の暴投でピンチをつくって適時打を浴びるなど、6―9で敗れた。巨人OBが言う。
「今の巨人なら、メジャーにソッポを向かれるのも当然だ。初代オーナーの正力松太郎は『巨人軍はアメリカ野球に追いつけ、追い越せ』と言った。松井がそうだったように、巨人の選手はメジャーからもっと注目されてしかるべきだが、菅野と岡本以外に見どころのある選手はいない」
しかも、今オフは広島の丸佳浩、西武の炭谷銀仁朗ら「ヨソのタレント」をFA補強する方針を固めている。
「とくに捕手は、小林誠司がベンチに追いやられるだけでなく、昨年のドラフトで4人も指名している。ドラフト3位の大城卓三はこの日、一塁を守った。勝ちながら育てることは簡単ではないとはいえ、今いる選手のやる気はそがれ、育成は滞る。なおさら魅力ある選手は出てこない」(前出のOB)
原巨人の初陣にもかかわらず、この日の観客動員は2万5792人。不入りだったのは高いチケット代や、MLB選抜に大スターがいないことだけが原因ではないだろう。