巨人ナインに深刻“長野ロス”…超気配り男の逸話伝説も数々

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 あっさりしたものだった。

 前日7日に発表された長野久義(34)の広島移籍。巨人がFAで獲得した丸佳浩(29)の人的補償によって看板選手が流出する事態に球団フロント幹部は動揺を隠せなかったが、この人だけは別だった。

 8日、千葉・勝浦市の国際武道大学で恒例の特別講義を行った原辰徳監督(60)はこう言ったのだ。

「彼ら(内海と長野)2人を守ることはできなかったが、相手球団はしっかりと評価して取った。ルール上、仕方がない。勝負の世界は足し算ばかりではない。足し算で丸、炭谷。引き算は内海、長野になった。長野は広島カープで頑張りますよ」と淡々。人的補償の28人のプロテクトリストは編成面の全権を握る指揮官が最終的にゴーサインを出した。結果的にそれが生え抜きの功労者を相次いで失う事態を引き起こしたが、2人の流出を「引き算」との言葉で片づけた。

 指揮官にとってはただの“駒”だったかもしれない。が、球界からは長野を激励する声が相次いだ。米大リーグ、カブスのダルビッシュが自身のツイッターで「巨人の選手に聞いても長野さんはクソほど評判がいい」と発信すれば、直接関わりがない堀内恒夫氏や中畑清氏といったOBも、相次いで流出を惜しんだ。

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