雄星「4年60億円」の反動懸念 “温厚”シアトルでも痛い目に
カネを優先させたければ、大都市をフランチャイズにする金満球団を選ぶべきなのに、あえてそうでない球団から年平均15億円という大金を引き出した。
それもこれも代理人であるボラス氏の手腕だが、カネは欲しいけど、大都市のプレッシャーは嫌という、ある意味、矛盾する願望をかなえたひずみが生じても不思議ではない。
ファンもメディアも温厚といわれるマリナーズでもかつて、痛い目に遭った選手がいた。
2004年オフ、4年約54億円でFA入団したリッチー・セクソンのことだ。セクソンはブルワーズ時代に2度、45本塁打をマークした長距離砲。最初の2年は30本塁打以上をマークしたが、07年は開幕から絶不調。それでも試合に出続けて首位争いするチームの足を思い切り引っ張ると、本拠地のファンから大ブーイングを浴びた。打席に立つたびに罵声が飛び交ったため、セクソンは一時、ノイローゼに陥ったそうだ。
■精神的もろさ
菊池をよく知る球界OBは「西武では精神的なもろさが目立った」とこう続ける。