相次ぐFW負傷で西川潤に高まる期待 U20W杯決勝Tで覚醒か
卓越した適応力を駆使してU-20代表に定着。今大会はエクアドル戦の途中出場からスタートし、イタリア戦で念願の先発を射止めた。
■「突破もパスもできるのが自分の武器」
「左利きの自分は突破もパスもどっちもできる、2つを持ってるのが一番の武器で自信としているところ」という強みを発揮しようと目論んだ。
序盤は右MFでプレー。屈強なイタリアDF陣にドリブルで仕掛ける意欲を押し出した。前半途中にFW田川亨介(FC東京)が負傷し、MF中村敬斗(G大阪)が入ると最前線へ移動。敵を背負ってタメを作る仕事もこなす。ボールを失うと猛然と戻って体を張るなど、何をやらせても平均以上にはできる。ただ、強度やパワーがやや物足りない印象も感じさせた。
「ボールを前まで運ぶところは通用するな、と。守備でも体を入れて戦えるな、とは思いました」と本人は前向きに言うものの、目に見える結果を残せなかったのも事実だ。
「西川は自分を客観視できる冷静なタイプ。自ら課題を見つけて取り組める賢さを持っている」とは桐光学園の鈴木勝大監督。イタリア戦で直面した世界の壁をどう乗り越えていくのか。その課題が若きスターに課せられた。