よぎる昨季の大苦戦…広島の交流戦は緒方監督の“辛抱”次第
1年前は苦戦した。
リーグ3連覇を果たし、今季も首位を独走し始めた広島。開幕直後の低迷も今は昔、2位の阪神には4ゲームの差をつけている。そんな広島も、昨季は交流戦で7勝11敗と負け越して10位。シーズン4位に終わったオリックスに3タテを食らい、同5位のロッテには1勝2敗と負け越した。
現政権である緒方監督の初年度2015年は交流戦7位(9勝9敗)。シーズンは4位に終わった。25年ぶりのリーグ優勝を果たした16年は3位(11勝6敗1分け)、連覇した17年は12勝6敗でソフトバンクと同率の最高勝率。常勝球団へ成長した後だからこそ、昨季の失速が際立つ。
緒方監督は采配面では短気な一面があり、先発投手が打たれ始めると、すぐに中継ぎにスイッチするように命じることも珍しくなかった。昨季、広島の完投はわずか「3」。これはDeNAに次ぐ少なさ。ところが今季はすでに完投「5」、そのうち1回は完封している。
昨季まで二軍で投手を担当していた佐々岡コーチが今季から一軍に昇格。春季キャンプでは「先発はなるべく長いイニングを投げさせること」をテーマに掲げ、スタミナ強化や制球力を磨く練習に費やした。