“卒検”炎上も昇格と先発決定 日ハムの勝算と輝星の心技体
二軍でもメッタ打ちにされた高卒新人を、なぜ一軍で起用するのか? という声が上がるのはある意味、当然かもしれない。
日本ハムの栗山監督が昨5日、ヤクルト戦の試合前にドラフト1位ルーキーの吉田輝星(18=金足農)を、12日の対広島戦(札幌ドーム)で先発させると明言したからだ。
吉田は4日のイースタン・リーグ巨人戦に先発して3回を6安打6失点。昇格前の最終テストともいうべき舞台で結果を出せなかったにもかかわらず、当初の予定通り昇格することになった。
栗山監督は「どうしてもチームに先発投手が欲しかった」と話した。ローテーションの谷間という事情に加えて、スター候補のドラフト1位に経験を積ませる狙いもあるにはあるだろう。
■「勝てるだけの真っすぐ」
とはいえ、相手はリーグ3連覇中で、強力打線が看板の広島。巨人の二軍とは格が違うし、晴れの舞台で炎上しようものなら傷口に塩をすり込むことにならないか。
チームは5日現在、首位の楽天と1・5ゲーム差。パで上位争いする現状を考慮すれば、ローテの谷間とか、高卒ルーキーに経験を積ませるという理由だけで昇格させるとは思えない。