中日根尾が二軍で“ワースト”61三振 それでも感心する真意
それより、思い切ってバットを振ってくる打者には、ちょっとコントロールを間違えれば一発を浴びる、という恐怖心を感じる。結果的に空振り三振に打ち取っても、その後の対戦では警戒せざるを得ず、腕が振れなくなったり、ボールが先行したりしてしまうものなのだ。
投手からすれば、実は見逃し三振だってイヤなものである。
2ストライクから、甘いストレートを平然と見逃し、スタスタとベンチに戻る打者の後ろ姿からは、同じように不気味な雰囲気を感じる。要するに、ヤマを張っているわけで、もし狙い球が合っていたら……とここでもマイナス思考が頭をもたげてきたりするのだ。
空振りでも、見逃しでも、三振することをなんとも思っていない打者には怖さがある。
■ヤクルト村上も気にするな
従って、一軍でセの3位となる19本塁打を放っているヤクルトの高卒2年目・村上宗隆(19)も気にすることはない。ここまで打率.232で83三振。三振数はリーグのワーストで、プロ野球OBの中には「もう少し確実性が欲しい」なんて批評する人間もいるが、確実性を求めて小さなスイングをするようになってしまっては、村上の長所は消える。まだ、19歳。今は自分のスイングをすることだけに徹すればいい。相手投手はそんな君が怖いのだ。