広島・小園が初打席初安打 恩師が明かす勝負強さの“原点”
「本当にうれしい限りです。こんなチャンスはなかなかない。チームが苦しい状態なので、流れを変えて欲しいと思いますね」
こう言ったのは、報徳学園(兵庫)の大角健二監督(39)。教え子で、広島のドラフト1位ルーキー、小園海斗(19)に関してだ。
20日のロッテ戦に「1番・遊撃」でプロ初スタメン。初回の第1打席でいきなり左前打を放った。
広島の高卒新人野手のプロ初出場初先発初打席初安打は前田智徳以来29年ぶり。出塁直後、パスボールの間に、すかさず二塁へ。得点に絡まない失策はあったものの、守備でも軽快な動きを見せた。
「昔は空気に乗っかるタイプだったんです。自分の結果に左右されてイライラしたり、精神的にも子供の部分があった。叱ったこと、注意したことは数え切れません(笑い)。3年生の春、練習試合で見逃し三振をして、ふてくされてベンチに帰ってきたことがあったんです。それを見て私が注意したんですが、その後もまた態度がプレーに表れていた。そうしたら、キャプテン(神頭勇介)が小園に『出て行け!』と。試合中、キャプテンが私のところに来て『小園を交代させてください』と言ってきたんです。2人は中学のときから同じチーム(枚方ボーイズ)でやっていて、仲が良かったからこそ言ったんだと思います。その頃から、チームがしんどいときにホームランを打ったり、打てなくても守備や走塁で貢献したりして、感情も表に出さなくなりました」(大角監督)