錦織圭を輩出 盛田正明氏が私財投じ財団を立ち上げた深層
今回のウィンブルドンではベスト8に進んだ錦織、望月の他にも、西岡良仁(23=世界73位)、念願のメジャー初出場を果たした内山靖崇(26=同168位)、全豪オープンジュニアの女子ダブルスで優勝した川口夏実(17)と、MMTF育ちが揃った。
91歳の高齢にもかかわらず、盛田氏は4大大会のジュニアの部には必ず顔を見せる。「もうプロには興味がないんだよ」が口癖だが、今回は珍しく錦織とフェデラーの準々決勝も家族席で観戦していた。
ここまで奨学生が揃ったのは初めてのことだから、ジュニア選手の海外派遣という冒険企画の成果に、さぞ満足したことだろう。
■プロ育成キャンプ
さて、テニスアカデミーというのは世界中の若者を対象に練習設備はもちろん、宿泊施設、教育機関も併せ持ったテニス専門のプロ養成キャンプである。
80年代に気候温暖なフロリダからスタートし、初期にはアンドレ・アガシ、ジム・クーリエが、IMGが買収する前のニック・ボロテリー・テニスアカデミーから巣立っている。