金足農旋風に続く?スカウト注目の頭脳派集団「秋田中央」
「この学校、意外と面白いかもしれません」
某パ球団のスカウトが去る30日に出揃った全49校のリストを見ながら、こう言った。
45年ぶり5度目の出場となる秋田中央(秋田)である。北海道、東北の「北日本地区」では唯一の公立校。決勝では春の東北大会準Vの強豪私立・明桜を延長戦の末に退けた。冒頭のスカウトが続ける。
「秋田は2011年から『秋田型高校野球育成・強化プロジェクト』を立ち上げ、野球の強化に取り組んできた。最後の18年度を迎えた昨年、金足農が目標としていたベスト4以上を達成。甲子園で勝てる投手を育てようという中で、あの吉田輝星(現日本ハム)が出てきた。秋田中央には3投手がいますが、エースの松平は初戦途中から決勝で強敵の明桜相手に失点するまで、実に31イニング連続無失点。要所で三振が取れる。2番手熊谷も最速140キロを超える好投手です。打線も1年生捕手の野呂田がいい。全国の強豪校相手でも粘り強い試合をやると思います」
同校の佐藤幸彦監督は1991年夏、秋田の主将として甲子園出場。東京学芸大を経て、平成、秋田の監督を歴任。秋田監督時代の03年には甲子園出場も果たした。16年から秋田中央に赴任。2度目の甲子園出場となる。
今年春には丸刈りを禁止したことで話題になった。学校の偏差値レベルも高い頭脳派集団でもある。甲子園では野球で注目を集めるかもしれない。