3勝目SB和田と未勝利の中日松坂 同世代投手の決定的な差は
12日、ソフトバンクの和田毅(38)が日本ハム戦に先発し、5回1失点で今季3勝目を手にした。
和田は左肩痛で昨季を棒に振り、今年6月に一軍復帰。先発した7試合で、3勝2敗、防御率2.97だ。
昨今はトラックマンの影響などでボールの回転数などにこだわる選手も少なくないが、この技巧派左腕は、「僕はあまり、そういうのを気にしたことがない」と、どこ吹く風。「プロの中では、僕は体が大きくないし、体重も軽い(179センチ、81キロ)。ただ、自分の特長を考えて投げるようにしている」と、話す。
和田の「特長」はキレのある変化球とボール1個分の出し入れ、打者との駆け引きなど多岐にわたるが、何よりも優れているのが頭脳。
早大の卒業論文は「投球動作における下肢の筋電図解析」。投球時、下半身の筋肉にどんな作用が働き、投げるボールにいかに影響しているか、という内容だ。体格に恵まれていなかったからこそ、アタマを使って研究し、足りない部分を補ってきた。
そんな和田と同じ世代でメジャー帰り、肩の故障持ちと共通点が多いのが松坂大輔(中日・38)だ。「平成の怪物」として一世を風靡し、米国でも渡米直後の2007、08年は15勝(12敗)、18勝(3敗)。故障するまでは申し分のない成績を残している。