欧州組50人で代表強化は困難に…協会が抱える多くの課題
欧州主要リーグでプレーする日本人選手が約50人もいる時代が到来し、難しくなったのが代表強化だ。6月の親善試合でも27人中18人が海外組で占められ、今後はさらに比率が上がるだろう。森保ジャパンは9月から2022年カタールW杯アジア2次予選に挑むが、5日のパラグアイ戦(茨城)から10日のミャンマー戦(ヤンゴン)と“三角移動”を強いられる選手も多くなる。選手の状態把握やアウェーでの調整を含めて策を練っていく必要がある。
1998年フランスW杯初出場時は0人、2002年日韓大会は4人、06年ドイツ大会が6人、10年南アフリカ大会が4人。この頃までは日本代表における海外組は、あくまで少数派だった。Jリーグの中断期間などに国内合宿が組まれることもあり、代表強化はそこまで困難ではなかった。問題が深刻化したのは10年以降。欧州に出ていく選手が急増し、国際Aマッチウイーク以外は選手を招集できなくなったからだ。
それでもザックジャパン時代は主力が固定されていたから、代表スタッフは本田圭佑や香川真司(サラゴサ)ら数人を定期的に視察するだけで済んだ。当時、若手だった清武弘嗣(C大阪)や酒井宏樹(マルセイユ)ら12年ロンドン世代も五輪が終わるまではJリーグでプレーしており、情報収集は容易だった。