瀬古リーダー自画自賛 レジェンド中山竹通がMGCを一刀両断
3位に終わった大迫傑には疑問を呈した。
「設楽君につかなかったなら、20キロ以降のどこかでキロ2分50秒くらいまで引き上げて仕掛ける覚悟が必要だった。そのペースで2キロ押し続けることができれば他を離せますから。慎重だったのか緊張したのか、その判断ができずに、2時間11分のペースにはまって抜け出せなかった」
大迫は速く走れることができても、まだマラソンの勝負師になっていないとの指摘だ。
「MGCは東京五輪の肩書があったから盛り上がったんです。来年以降に東京五輪はないと考えれば、自分の未来につながるレースができたのか。世界が2時間切りを狙っている時代ですよ」
■「瀬古さんの気持ちは分からない」
87年の福岡国際での一発勝負に向け、瀬古は春のボストンで、谷口浩美はロンドンで優勝してライバルを牽制した。一方の中山は、7月に瀬古の持つ日本記録を破ることでスピードを誇示しプレッシャーをかける戦術をとった。1万メートル27分35秒33は14年間破られなかった。記録は伸びぬまま、32年後の“一発勝負”は笛太鼓が喧しいだけでレベルは比較にならないほど低調だった。